2009 Fiscal Year Annual Research Report
GTP結合蛋白質Rab32によるオートファジーの分子調節機構の解析
Project/Area Number |
21590065
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 嘉孝 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 教授 (20217095)
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Keywords | 細胞・組織 / 生体分子 / タンパク質分解 / オートファジー / 低分子量GTP結合蛋白質 |
Research Abstract |
オートファンーと呼ばれるタンパク質分解システムは、栄養飢餓に応答した細胞の生存戦略の主要なメカニズムとして理解されている。これまで、オートアァジーによる物質分解の主な細胞内小器官であるオートファゴソームの形成に関わる遺伝子としてさまざまなATG遺伝子群が同定されているが、オートファゴソームの“基"である隔離膜の由来については未だ明らかにされていない。申請者らは、低分子量GTP結合型タンパク質Rab32が小胞体に局在し、オートファゴソーム形成に関与することを見出した(Cell. Mol. Life Sci., 2009) そこで、本研究は、小胞体へのRab32の局在がオートファゴソームの形成に必要不可欠である点に注目して、Rab32とともに小胞体膜にリクルートされ、オートファゴソーム膜の形成に関与するタンバク質の同定及びそれらタンパク質の機能解析を通して、オートファジーの分子調節機構の解明を目的とした。 申請者らは、Yeast-two hybrid assayによりRab32と相互作用するタンパク質としてA-kinase anchoring protein1(AKAP1)及びオートファジー関連タンパク質の一つとして知られているBeclin-1を同定し、GST-Rab32蛋白質を用いたGST pull-down assay(in vitro)、ならびに精製抗Rab32抗体を用いた免疫沈降法(in vivo)により、Rab32とAKAP1及びBeclin-1が相互作用することを明らかにした。さらに、Rab32とAKAP1の相互作用部位についての検討を行い、AKAP1の135-347番目のアミノ酸領域がRab32との結合領域であることが判明した。
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Research Products
(11 results)