2009 Fiscal Year Annual Research Report
線虫におけるD-アミノ酸酸化酵素の時空系分布の解析とD-アミノ酸含量の分析
Project/Area Number |
21590071
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
本間 浩 Kitasato University, 薬学部, 教授 (50190278)
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Keywords | D-アスパーギン酸 / D-アミノ酸 / D-アスパラギン酸酸化酵素 / D-アミノ酸酸化酵素 / 線虫 |
Research Abstract |
我々は,既に、モデル生物である線虫に、D-アミノ酸酸化酵素の4つの遺伝子を同定している。1つは、中性と塩基性D-アミノ酸を基質にするD-アミノ酸オキシダーゼ(DAO)であり、他の3つは、酸性D-アミノ酸を基質とするD-アスパラギン酸オキシダーゼ1~3(DDO-1~DDO-3)である。これらは、互いに活性の強さや基質特異性が異なっている。一個体に複数のDDO遺伝子が同定されたのは線虫が初めてである。本年度は,これらのD-アミノ酸酸化分解酵素について、線虫体内での時空系分布を解析した。 上記の4種の酵素遺伝子の、ATGコドンを含めたプロモーター領域(約2~3kb)を、green fluorescent protein(GFP)をコードするレポータープラスミドpPD95.67にクローニングした。これらのプラスミドを、形質転換体の選択マーカーであるro1-6と同時に、雌雄同体のyoung adultの生殖腺にマイクロインジェクションした。形質転換体を選別し,さらにF2、F3の安定な形質転換体を選別し、蛍光実体顕微鏡を用いて,成長過程の各ステージにおけるGFPの発現を観察した。 DAO、DDO-1およびDDO-2はembryoからadultに至る全ての発生段階において腸で観察された。DDO-1は頭部神経でも観察され、上皮ではadultでのみ観察された。また、DDO-2は頭部神経、咽頭および体壁筋でも観察された。一方、DDO-3は腸では発現しておらず、頭部神経での発現がL3幼虫から観察された。さらに、陰門、生殖腺および上皮での発現が観察された。以上のように、これらの酵素が神経系、消化系、骨格系および生殖系といった様々な組織で成長時期特異的に発現していることが明らかになった。
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[Presentation] Molecular characterization and tissue localization of nematode D-amino acid degradative enzymes2009
Author(s)
Saitoh, Y., Katane, M., Seida, Y., Furuchi, T., Kobuna, K., Sakamoto, T., Inoue, T., Arai, H., Nakagawa, Y., Homma, H.
Organizer
The first international conference of D-amino acidresearch
Place of Presentation
Awaji, Hyogo
Year and Date
2009-07-03
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