2009 Fiscal Year Annual Research Report
好中球のアポトーシスとマクロファージによる貪食応答を介した炎症の終息機構
Project/Area Number |
21590077
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
小林 芳郎 Toho University, 理学部, 教授 (10134610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 喜三郎 東邦大学, 理学部, 准教授 (10291155)
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Keywords | アポトーシス / 好中球 / マクロファージ / 一酸化窒素 / 黄色ブドウ球菌 / サイトカイン |
Research Abstract |
(1)アポトーシス好中球とマクロファージの共培養に伴うMIP-2産生とNO産生、それら相互の関係:チオグリコレート培地を腹腔に投与して4日後に回収した炎症性マクロファージとチオグリコレート培地を腹腔に投与して6時間後に浸潤した好中球を血清含有培地でアポトーシスを誘導した好中球との共培養を行った。IFN-γを共存させた時にNOとMIP-2が産生され、NOS阻害剤(L-NAME)でMIP-2産生が促進された。これと一致してiNOS遺伝子欠損マウス(以下KOマウス)由来マクロファージでもMIP-2産生が促進された。(2)ホルマリン固定黄色ブドウ状球菌腹腔投与に伴う炎症反応の解析:野生型マウス、必要に応じてKOマウスの、腹腔にホルマリン固定黄色ブドウ状球菌を投与して、好中球、単球/マクロファージの浸潤、各種サイトカインのレベル、好中球のアポトーシス、アポトーシス好中球のマクロファージによる貪食を経時的に調べた。MIP-2、KCはおもにごく初期に産生され、IFN-γはそれよりもやや遅れて産生された。TNF-αもごく初期に産生されたが、KOマウスでは後期(36時間目)にも産生された。一方、好中球は9時間目をピークとして浸潤したのに対し、単球/マクロファージは12時間目から浸潤した。KOマウスでは好中球が12時間から36時間目にかけて野生型よりも多く検出された。好中球のアポトーシスは野生型ではごくわずかしか検出されなかったがKOマウスでは9時間目と18、24時間目に後期アポトーシス好中球が検出された。24時間目に回収した腹腔浸出細胞を抗ミエロペルオキシダーゼ抗体で染色したところ、単球/マクロファージによるアポトーシス好中球の貪食が観察された。腹腔浸出単球/マクロファージ中のiNOS mRNAは12時間から24時間にかけて増大した。
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Research Products
(3 results)