2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590081
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
酒巻 利行 Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences, 薬学部, 准教授 (00445892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 浩二 新潟薬科大学, 薬学部, 助教 (10445893)
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Keywords | 遺伝子 / 癌 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / 蛋白質 |
Research Abstract |
当研究室では、ErbB2シグナルが乳癌細胞においてNotch1シグナルを活性化し、そのNotch1シグナルの活性化に対し、Cyclin D1がNotchシグナルの正の制御因子であるMusashi1の発現を制御することによって関与している可能性があることや、NotchシグナルがMusashi1を介して乳癌幹細胞で重要な働きをしている可能性があることをすでに報告している。本研究では、本年度は主に、1.Cyclin D1はDNAのメチル化に影響を与えることにより、Notch1シグナルを制御しているかどうか、2.ErbB2は幹細胞においてNotch1シグナルを活性化しているかどうか、という2点に関して研究を行った。1.については、まずMusashi1遺伝子のプロモーター領域のDNAのメチル化の状況をbisulfiteシークエンス法により解析を行った。MCF10Aヒト乳腺上肢細胞株にCyclin D1を過剰発現させた安定発現株を作製し、ゲノムDNAを単離・精製した後bisulfite処理を行い、CpGアイランドと推定される領域をPCRにより増幅させた。PCR産物をTAクローニングベクターに組み込み、DNAシークエンスを調べた。現在、シークエンスデータの解析を行うとともに、NumbやNotch1遺伝子のプロモーター領域についても、同様な方法により解析を進あている。2.については、C57BL/6マウスから乳腺上皮細胞を単離・培養し、さらにMACSソーターを用いて、幹細胞のみを単離・培養することを試みた。この後、単離した乳腺幹細胞にErbB2を過剰発現させた際に、Notch1シグナルの活性化が起こるかどうかを調べる予定てある。実験に必要な数の幹細胞を単離・培養するために、現在培養条件等の最適化を図っている状況である。
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