2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590084
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
安達 栄樹 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (60291051)
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Keywords | FEEL-1 / 動脈硬化 / 感染症 / 糖尿病 / 自然免疫 |
Research Abstract |
スカベンジャー受容体FEEL-1,FEEL-2は酸化LDL,グラム陽性、陰性の細菌、AGE(糖化後期生成物)など動脈硬化や糖尿病の病態に関与するようなリガンドを認識する。遺伝子のターゲッティングによりFEEL-1,FEEL-2ノックアウトマウスの作出を行い機能解析に供した。高コレステロール食の負荷によってFEEL-1ノックアウトマウスでは血中コレステロール濃度が野生型に比べて約2倍に増加し、その増加はHDLの増加によるものであった。アポ蛋白質の解析を行ったところApoE含むリポ蛋白質及びApoAIを含むリポ蛋白質が増加しておりFEEL-1はApoAIを認識する可能性が示唆された。しかし長期の高コレステロール食の負荷によっても動脈硬化病変を惹起させることはできなかった。そこでApoEノックアウトマウスとのダブルノックアウトマウスの作出によりさらに検討を行った。高コレステロール食の負荷によって惹起された動脈硬化巣の面積はApoEノックアウトマウスとFEEL-2/ApoEノックアウトマウスでは有意差はなかったがApoEノックアウトマウスとFEEL-1/ApoEノックアウトマウスでは有意な差が見出された。また高コレステロール食を負荷しない自然発生的な動脈硬化巣の面積ではApoEノックアウトマウスと比べてFEEL-1/ApoEノックアウトマウスでは顕著な差が見出された。これらの結果はマウス動脈硬化モデルにおいてFEEL-1は動脈硬化の病態を進展させるような役割を担うことが示唆された。
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Research Products
(1 results)