2010 Fiscal Year Annual Research Report
内胚葉特異的遺伝子の発現調節に関わる新規遺伝子の単離
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21590089
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Research Institution | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
Principal Investigator |
川端 健二 独立行政法人医薬基盤研究所, 基盤的研究部・遺伝子導入制御プロジェクト, サブプロジェクトリーダー (50356234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 文教 大阪大学, 大学院・薬学研究科・分子生物学講座, 准教授 (70370939)
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Keywords | 発生 / ES細胞 / 再生医療 |
Research Abstract |
哺乳類の発生では受精卵から三胚葉(中胚葉・外胚葉・内胚葉)に分化した後、特定の組織や臓器が形成されていく。これらの発生は様々な遺伝子が発現上昇あるいは発現抑制しながら進行していくと考えられているが、その分子メカニズムについては未だ不明な点が多い。なかでも、将来に肺・膵臓・肝臓が形成されるもととなる内胚葉の分化については、分化誘導系が長らく確立されなかったこともあり、分子機構の解明が三胚葉の中で最も遅れている。しかしながら、近年、胚性幹細胞(ES細胞)を用いたin vitro内胚葉分化誘導系が報告され、応募者の研究室でも、適当な培養条件下においてヒトES細胞とほぼ同等の性質を有するヒトiPS細胞(induced pluripotent stem cells)から内胚葉マーカーを発現する細胞群へ分化誘導可能であることを見出している。そこで、本研究では、ヒトES細胞や近年注目を浴びているヒトips細胞の内胚葉分化系を用いて内胚葉分化に関与する新規遺伝子の単離を試みた。その結果、Runx1遺伝子の発現が中内胚葉から内胚葉への分化過程で消失し、内胚葉特異的遺伝子であるFoxa2おEよびSox17の転写調節領域(プロモーター領域)に実際に結合することを明らかにした。Runx1は中胚葉形成に重要であることは既に知られているが、本研究により内胚葉への分化も積極的に抑制していることも明らかとなった。
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[Journal Article] Efficient generation of hepatoblasts from human ES cells and iPS cells by transient overexpression of homeobox gene HEX.2011
Author(s)
Inamura M, Kawabata K, Takayama K, Tashiro K, Sakurai F, Katayama K, Toyoda M, Akutsu H, Miyagawa Y, Okita H, Kiyokawa N, Umezawa A, Hayakawa T, Furue MK, Mizuguchi H.
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Journal Title
Molecular Therapy
Volume: 19
Pages: 400-407
Peer Reviewed
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