2009 Fiscal Year Annual Research Report
静電相互作用モデルに基づくテロメア四重鎖DNA結合性ポルフィリンの創製と解析
Project/Area Number |
21590118
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
石川 吉伸 University of Shizuoka, 薬学部, 准教授 (00305004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 英志 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (70433208)
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Keywords | 薬学 / 生物物理 / 有機化学 / 核酸 / 分子認識 / テロメア / 四重鎖 / ポルフィリン |
Research Abstract |
本研究では、テロメア四重鎖DNAに強く結合する新規オクタカチオン性ポルフィリンの静電相互作用モデルに基づく分子設計と合成、複合体の分子ドッキングシミュレーション(DOCK)と分子動力学シミュレーション(MD)による結合様式と結合自由エネルギー(ΔG)の予測、複合体の融解温度と熱力学的諸量の測定による安定化能、結合能の検証と評価、複合体の単結晶化とそのX線結晶構造による原子レベルでの詳細な解析、テロメラーゼ阻害活性と抗腫瘍細胞増殖活性の検討と評価を目的としている。このように本研究の特色は、四重鎖DNAを標的とすること、その構造の特徴を生かし相互作用させる分子基盤として大環状芳香族化合物のポルフィリンを用いること、さらに分子シミュレーションを駆使した論理的開発を行うというユニークな創薬コンセプトである。今年度は、まず、オクタカチオン性ポルフィリン3Pyの分子設計と化学合成を進めた。ピリジン、臭化チオニル、パラホルムアルデヒドからPyBrを合成し、これをTPyP3と反応させ3Pyを得た。またインシリコ解析として、3Py, 4Py, 3Tm, 4TmのDOCKとその初期配座から4ナノ秒のMDを行った。そのトラジェクトリを用いたMM/PBSAによるΔGの見積を行ったところ、3Pyが最も良くテロメア四重鎖DNAに強く結合することが示唆された。また構造生物学的解析のため、TBzPyP3とテロメア四重鎖DNAの複合体の単結晶化を行ったが微結晶しか得られず、引き続き単結晶化を進めている。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Unusual thermal disassembly of the SPFH domain oligomer from Pyrococcus horikoshii2009
Author(s)
Kuwahara, Y., Unzai, S., Nagata, T., Hiroaki, Y., Yokoyama, H., Matsui, I., Ikegami, T., Fujiyoshi, Y., Hiroaki, H.
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Journal Title
Biophys.J 97
Pages: 2034-2043
Peer Reviewed
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