2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗ガン剤の創製を目指したCRK-C3G相互作用阻害剤のイン・シリコ分子設計
Project/Area Number |
21590122
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
広野 修一 北里大学, 薬学部, 教授 (30146328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 浩明 北里大学, 薬学部, 准教授 (60276160)
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Keywords | 医薬分子設計 / イン・シリコ創薬 / 蛋白-蛋白相互作用 / 抗ガン剤開発 |
Research Abstract |
本年度は、癌遺伝子CRKのnSH3ドメインとグアニンヌクレオシド交換反応促進因子C3Gの相互作用界面を標的としたin silicoスクリーニングを行った。 1.癌遺伝子CRKのnSH3ドメインの相互作用界面上には、P_<+3>、P_<+2>、P_0、P_<-1>、P_<-3>、およびP_<-4>と呼ばれる6個のサブサイトがある。そこで、先ず本研究室で開発された疎水性サイト検索プログラムHBOPを用いて、6個のサブサイトの疎水性を評価した。すると、P_0、P_<-1>、およびP_<-3>の疎水性が高いことがわかった。一般に、低分子量阻害剤は、疎水性の高いサイトに結合することが知られているので、P_0、P_<-1>、およびP_<-3>サブサイトを具体的な標的とすることにした。 2.次に、P_0、P_<-1>、およびP_<-3>サブサイトとよく似たリガンド結合サブサイトを有する他のタンパク質をProtein databank(PDB)から探索し、さらにそのリガンド結合サブサイトに結合しているリガンド原子団を抽出することで、商用化合物データベースからリード化合物候補を検索するためのクエリーを決定した。これは、よく似たサブサイトに対しては、同一原子団が結合できると考えられるからである。 3.続いて、決定したクエリーを用いて商用化合物データベースから1次リード化合物候補を選択した。そして、1次リード化合物候補のCRKのnSH3ドメインに対するドッキング計算を行い、ドッキングスコアが上位にくる2次リード化合物候補を選択した。最後に、2次リード化合物候補に関して化学構造特性に関するクラスター解析を行い、化学構造的に多様な3次リード化合物候補(全15化合物)を購入した。 今後、入手した15化合物について、阻害能測定を行う予定である。
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[Journal Article] NMR spectroscopy and computational analysis of interaction between Serratia marcescens chitinase B and a dipeptide derived from natural-product cyclopentapeptide chitinase inhibitor argifin2010
Author(s)
Gouda H, Sunazuka T, Hirose T, Iguchi K, Yamaotsu N, Sugawara A, Noguchi Y, Saito Y, Yamamoto T, Watanabe T, Shiomi K, Omura S, Hirono S
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Journal Title
Bioorg.Med.Chem.
Volume: 18
Pages: 5835-5844
Peer Reviewed
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