2009 Fiscal Year Annual Research Report
腸内細菌叢の精査解析法の開発と潰瘍性大腸炎原因菌の特定・有効抗菌薬の検索
Project/Area Number |
21590138
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
河村 好章 Aichi Gakuin University, 薬学部, 教授 (80262757)
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Keywords | 感染症 / 微生物 / 細菌叢 / 潰瘍性大腸炎 |
Research Abstract |
潰瘍性大腸炎(UC)の発症に関しては、これまでの多くの知見から特定の腸内細菌との関連性が取り沙汰されているが、膨大な量の腸内細菌叢の陰に隠れ、その原因菌の特定は出来ていない。UC発症にかかわる責任微生物を特定し、加えて有効な抗菌薬の検索を行うことを目的として研究を行っている。 初年度は、まず比較対象菌種基準株の入手をいった。腸内細菌叢の中で特にメジャーであるとされているBacteroides spp., Clostridium spp., Lactobacillus spp., Propionibacterium spp.など26属35菌種の基準株を入手し、それぞれ培養条件の確認を行い、併せて菌体よりDNAを抽出し、DGGE解析をはじめ、種々の解析法のための比較基準として使用する準備を整えた。 岐阜薬科大学の森教授(研究協力者)より分与を受けたUC発症マウスおよび健常マウス由来の糞便から全DNAを抽出し、DGGE解析を行ったところ、UC発症マウスに特異的に見出される電気泳動バンドが見られた。この特異バンドの切り出しと、その産物からの塩基配列決定を試みたが、信頼性の高いデータを得ることが困難であることが判った。今後は、メタゲノム解析の手法を導入し、UC発症マウスで優位に増加している菌種を見出し、その培養方法の確立と共に疾患との関連を見出していく予定である。
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Research Products
(1 results)