2009 Fiscal Year Annual Research Report
環境因子・ストレスが脂肪細胞の形態とアデイポカイン分泌に及ぼす影響
Project/Area Number |
21590144
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
佐藤 政男 Tokushima Bunri University, 薬学部, 教授 (20045743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門田 住人 徳島文理大学, 薬学部, 助教 (60461365)
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Keywords | 脂肪細胞 / ストレス / カドミウム / アデイポカイン |
Research Abstract |
[I]精神的ストレス(拘束ストレス)が脂肪組織に及ぼす影響 マウスを正常食群、ストレス負荷群に分け、チューブ拘束およびテイルーピンチストレスを10分/日を2週間負荷すると、血中のコルチコステロンは有意に増大しストレスが軽度負荷された事を示した。肝臓重量は変化がないが白色脂肪組織は減少した。最近脂肪組織は脂肪貯蔵だけでなく、分泌器官としての機能が明らかになりつつあるが、インスリン感受性亢進因子(アディポネクチン)、インスリン感受性低下因子(レジスチン、TNFα)のmRNA発現は増大し、ストレスは脂肪組織機能に質的変動を惹起することが示された。 [II]Cd単独曝露が脂肪重量、脂肪細胞サイズとアディポカイン発現と分泌に及ぼす影響 マウスにCdの10,20,30_mol/kgを2週間投与すると、白色脂肪組織は減少し、脂肪細胞サイズは縮小した。アディポネクチンやレジスチンの遺伝子発現は低下し、これらはCdが白色脂肪組織の機能を撹乱する事が示唆された。 III]高度肥大化脂肪細胞のモデル系作製 脂肪を積極的に取り込む因子の高度発現した脂肪細胞株モデル系を作成するため、Mest遺伝子の発現プラスミドベクターをマウス前駆脂肪細胞株3T3-L1に導入し、処理細胞からMest高発現株を樹立しMest遺伝子発現を抗体で確認した。Mest遺伝子は成長速度を早めることが明らかになった。
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