2010 Fiscal Year Annual Research Report
分子レベルから見た物質透過バリアー機能解明と新規薬物透過制御法の開発戦略
Project/Area Number |
21590178
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
渡辺 善照 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (70175131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 まき子 昭和薬科大学, 薬学部, 准教授 (50199296)
小泉 直也 昭和薬科大学, 薬学部, 助教 (80433845)
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Keywords | 生体機能利用 / 薬剤反応性 / 生理活性 / 生体膜バリアー機構 / 薬物透過制御法 |
Research Abstract |
昨年度に続き、消化管上皮細胞におけるtight junctionバリアー機能と物質透過の上昇に関与する遺伝子、または蛋白質の同定を、C-CPEを作用物質のモデルとして行った。 消化管モデル細胞からtight junctionバリアー機能低下時の遺伝子及び蛋白の回収を目的として、ヒト大腸癌由来Caco-2細胞単層膜を用いて、C-CPE等を作用させた時の遺伝子および蛋白質の回収を試みた。Tight junctionバリアー機能評価は膜電気抵抗値で評価するとともに、C-CPE作用時の変動遺伝子及び活性型蛋白質を解析した。マイクロアレイ法などにより顕著に発現の変動がある遺伝子を見出し、スクリーニングにより得られた遺伝子配列はデータベースを用いて検討した。mRNAの変動を網羅的に調べた結果、tight junction開口時に著しい変動を示す遺伝子群として、CEACAM及びMMPファミリーが検出された。(日本薬学会第131年会(要旨集)で発表) 高分子医薬の効率的細胞内送達を達成するための生体膜透過制御の基盤研究として、アデノウイルス(Ad)ベクターシャフトタンパク質のピノサイトーシス誘導能と高分子医薬の細胞内送達の評価を行った。モデル高分子医薬としてFITC-dxtran40000(FD-40)を用いて、アデノウイルスベクター由来のシャフトタンパク質作用時のFD-40細胞内取り込み能(生体膜でのピノサイトース誘導)を定量化し、共焦点レーザー顕微鏡等で細胞内動態を検討した。基礎段階の成果として、heparan sulfate glycosaminoglycans(HSG)binding-ablated mutant Ad vectorがマクロピノサイトーシスを誘導し、HepG2細胞へのFD-40の取り込みを促進し、シャフトタンパク質の関与を示唆できた。(16^<th> World Congress of Basic and Clinical pharmacology(Copenhagen市、Denmark国)で発表)
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Research Products
(2 results)