2009 Fiscal Year Annual Research Report
オーダーメイド医療を目指したヒトUDP-グルクロン酸転移酵素活性の検証
Project/Area Number |
21590185
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
竹内 敦子 Kobe Pharmaceutical University, 薬学部, 講師 (80154970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都出 千里 神戸薬科大学, 薬学部, 助教 (20289036)
杉浦 眞喜子 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (00098500)
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Keywords | 質量分析 / UGT1A1 / 遺伝子変異 / 酵素活性 / LC / MS / 薬物代謝 / ビリルビン / 新生児 |
Research Abstract |
Crigler-Najjar症候群I型、II型およびGilbert症候群は、UDP-glucuronosyltransferase 1A1 (UGT1A1)遺伝子の欠損や変異のために肝臓におけるビリルビンのグルクロン酸抱合を低下させる疾患であり、重度の新生児黄疸症状を呈する。新生児黄疸患者で認められたG71R、F83L、I322V、G493Rのミスセンス変異によるグルクロン酸抱合活性の低下を調べることは、新生児黄疸の検証に大きく役立つものと考えられる。そこで、各UGT1A1遺伝子変異によるグルクロン酸抱合活性への影響を明らかにすることを目的とした。Wild型および4種のUGT1A1ミスセンス変異遺伝子の発現プラスミドを培養細胞(COS-7細胞)にトランスフェクションし、48時間培養後,細胞ホモジネートを調製した。UGT reaction mixおよび基質を加えてインキュベート後,反応により生成したグルクロン酸抱合体をLC-MS/MSにより測定した。UGT1A1はビレルビンのグルクロン酸抱合が主たる役割であるが、アセトアミノフェン(AAP)およびエストラジオール(E2)の抱合も行っている。そこで今回は、基質としてAAPおよびE2を用い、各基質のグルクロン酸抱合体(AAPG、E2G)の生成量を測定した。 AAPおよびE2ともにWild型と比較して全ての変異体でグルクロン酸抱合活性は低下しており、G493Rでは活性が認められなかった。AAPを基質としたときの酵素活性はG71R、I322V、F83Lの順に低下し、E2の場合はI322V、G71R、F83Lの順であった。
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Research Products
(6 results)