2009 Fiscal Year Annual Research Report
ラパマイシン標的経路の因子は発生期の細胞分裂、形態形成を制御するか?
Project/Area Number |
21590195
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
廣瀬 英司 Kyushu University, 医学研究院, 助教 (40380620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲井 哲一朗 九州大学, 医学研究院, 准教授 (00264044)
柴田 洋三郎 九州大学, 医学研究院, 教授 (90037482)
中條 信成 九州大学, 医学研究院, 助教 (90294876)
鳴瀬 善久 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 講師 (00326216)
小島 拓哉 東京大学, 農学生命科学研究院, 助教 (90346312)
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Keywords | RagGTPase / アフリカツメガエル(X.laevis) / 線虫(C.elegans) / splicing variant |
Research Abstract |
アフリカツメガエル(X.laevis)のRagGTPaseが哺乳類RagA/BとRagC/Dに相当する2遺伝子(XRag1/2)からなることが判明した。そのN端のアミノ酸を合成し、これを抗原としてELISAでhalf-max titer価がα-XRag1で希釈率16000倍以上、α-XRag2で32000倍以上となる高力価抗ウサギ血清を作成した。また同時にXRag1/2の共局在を立証するためα-XRag2をニワトリでも作成した。 一方、線虫(C.elegans)の相同体遺伝子の機能解析のため、染色体欠失株(deletion株)を入手した。Wormbaseデータ上のRNaiと欠失株の表現型は多様だが、実際の欠失株の表現型も安定せず生存率が低いことが判明した。再度、株個体をクローニングして数を増やしつつ、致死段階とその表現形を考察中であるが、胎生致死を含むことを見いだした。 哺乳類のRagGTPaseの解析のためマウスの相同体をクローニングしたところ、新たにm(mouse)RagBに2つ、mRagCに1つのsplicing variantを見いだした。mRagBΔexon4はGTPase activating領域の内、PM2-PM3間に欠失があり、結果としてPM1-G1-PM2-PM3(PM:リン酸/Mg結合もチーフ、G : GTP結合モチーフ)の各間隔が全くRagAと同じものになる。他動物の相同体との比較からRagBの本来の発現様式であることが予想された。一方mRagCΔexon2はG1-PM2-PM3が欠失し、mRagCΔexon4&7はΔexon4に加えG3モチーフを持たない。このことからGTP/GDPサイクルによる活性調節を受けない蛋白質であることが強く示唆された。RagGTPase群はこれらのvariantsとの混合で機能調節されている可能性が示唆された。
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