2011 Fiscal Year Annual Research Report
転写伸長因子Elongin Aの発生・神経分化における役割の解明
Project/Area Number |
21590233
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
安川 孝史 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (60291936)
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Keywords | 転写伸長因子 / 発生 / 分化 |
Research Abstract |
1.胚の免疫組織学的解析 野生型とElongin Aホモ欠失マウスの胎生10.5日胚のパラフィン包埋切片を作製し、神経細胞の特異的マーカーであるニューロフィラメントに対する抗体(2H3)を用いてより詳細な免疫組織学的解析を行った。その結果、野生型マウスでは、脳や脊髄の神経層が多層から構成されるのに対し、Elongin Aホモ欠失マウスでは、数層と非常に薄く、2H3陽性の神経細胞も認められなかった。 2.ES細胞の神経分化に必要なEloninAの機能の解析 Elongin Aの[伸長活性+、E3活性-]ならびに[伸長活性-、E3活性+]変異体を導入したElongin A欠失細胞を用いて胚様体を形成させ、神経細胞のマーカーであるβIII-チューブリンの発現を調べた。その結果、神経分化には、Elongin Aの伸長活性が必要であり、Pol IIをユビキチン化するE3活性は関係ないことが判明した。 3.ES細胞の神経分化におけるElonin Aの標的遺伝子の同定 DNA Micro array解析で認められたElongin A欠失ES細胞由来の胚様体において神経分化誘導前後で、発現低下の認められた遺伝子の中から標的遺伝子を同定するために、各種Pol II抗体やElongin A抗体を用いてクロマチン免疫沈降(ChIP)実験を行うことにした。現在、胚様体よりクロマチンを調製するためのbuffer組成や超音波破砕の条件検討ならびにクロマチン免疫沈降の条件検討を行っており、ほぼ条件を決定しつつある。 現在、成果報告論文のrevise中である。
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Research Products
(3 results)