2011 Fiscal Year Annual Research Report
オキシトシンレセプター発現調節とエストロジェン作用調節に関する研究
Project/Area Number |
21590253
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
村田 拓也 福井大学, 医学部, 准教授 (70281186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 和巳 福井大学, 医学部, 助教 (80270958)
市丸 徹 福井大学, 医学部, 助教 (30452121)
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Keywords | オキシトシン / オキシトシンレセプター / エストロジェン / エストロジェンレセプター / ラット |
Research Abstract |
オキシトシンが種々の中枢作用を示すことが報告されているが、それらのメカニズムは未だ明らかにされていない。オキシトシン作用の調節には、オキシトシンレセプター(OTR)の発現が重要である。さらに、エストロジェンはOTR発現に対して強力な刺激因子であるが、エストロジェンレセプター(ER)には、核内レセプター、核外レセプターおよび膜レセプターの存在が報告されており、これらのER経路の解明はOTR発現調節の解明に不可欠である。雌ラットの摂食量および行動量は、性周期中に変動するエストロジェンの影響を受ける。エストロジェン濃度が高くなる発情前期と低くなる発情後期の暗期の摂食量と行動量におけるオキシトシンとバルプロ酸の効果について検討した。暗期開始30分前に、バルプロ酸を投与し、摂食量および行動量を計測した結果、発情前期と後期において、摂食量と行動量の抑制が観察された。摂食量において、発情前期においてより強い抑制が見られた。行動量においては、周期間に差は見られなかった。今回、オキシトシンアンタゴニストの投与により、発情前期の摂食量に有意な減少が観察された。これらの作用機序には、エストロジェンの影響を受ける経路、たとえばGABA受容体の変化などが想定され、さらに、オキシトシン作用が、中枢性か末梢性であるかも今後の重要なポイントになると考えられる。エストロジェンの摂食に関する研究では、雌ラットの性成熟過程における脳のエストロジェン感受性部位の解析により、視床下部室傍核がエストロジェンの摂食抑制作用において重要な部位であることを明らかにした。 本実験により、オキシトシンおよびバルプロ酸の作用機序および相互作用の解明をさらに進めていくために重要なデータおよび実験モデルが得られた。
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Research Products
(2 results)