2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変動物を用いたDーセリン関連遺伝子の同定と統合失調症の病因解明
Project/Area Number |
21590292
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
橋本 篤司 東海大学, 医学部, 准教授 (80271592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 正信 東海大学, 医学部, 講師 (90276791)
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Keywords | セリンラセマーゼ / D-セリン / ノックアウトマウス / 統合失調症 |
Research Abstract |
(1) セリンラセマーゼノックアウト(SRR-KO)マウスに対するメタンフェタミン投与の影響 野生型マウスとSRR-KOマウスにメタンフェタミンを投与し、移所運動量及び常同行動に対する影響を検討した。メタンフェタミン(9mg/kg)を投与したところ、SRR-KOマウスの常同行動スコアが野生型マウスと比較して有意に増加した。また、メタンフェタミン投与によってSRR-KOマウスの移所運動量が野生型マウスと比較して有意に減少した。以上の結果から、SRR-KOマウスのD-セリン濃度の減少、すなわちNMDA受容体機能の低下によって、メタンフェタミンによる常同行動が悪化した可能性がある。 (2) SRR-KOマウスに対するN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)投与の影響 野生型マウスとSRR-KOマウスに痙攣薬であるNMDAを投与し、行動に対する影響を検討した。NMDA(300mg/kg, s.c.)を野生型マウスに投与したところ、87.5%(7/8)のマウスが痙攣を起こし死亡した。一方、SRR-KOマウスにNMDAを投与したところ、12.5%(1/8)のマウスしか死亡しなかった。以上の結果から、SRR-KOマウスのD-セリン濃度の減少、NMDA受容体機能の低下によって痙攣の発現率が低下した可能性がある。
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Research Products
(1 results)