2010 Fiscal Year Annual Research Report
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21590302
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
北嶋 繁孝 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30186241)
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Keywords | 転写因子ATF3 / 発がん / がん抑制 / 新規プロモーター / 標的遺伝子 / p53-ATF3経路 / ATF3遺伝子改変マウス / がん治療 |
Research Abstract |
1)ヒト大腸がんHCT116細胞のDNA damage応答(がん抑制)と、ATF3高発現ヒト前立腺がんLNCaP細胞(発がん)のゲノム解析(ChIP-chip,発現アレイ)を行った。実験は、ATF3抗体を用いたChIP-chipによるATF3結合標的遺伝子の網羅的解析と、ATF3発現状態(Ctrl) vs ATF3 KDの2つの条件での発現アレイ網羅的解析を行った。その結果、新たなATF3標的遺伝子を見出し、特に、「がん抑制」においてはp53 pathwayが活性化しており、「発がん」状態であるATF3高発現力ん細胞では、p53経路が抑制されていることを見出した(PLos One MS作成の)。ATF3のPro-apoptic作用に関わる標的遺伝子を同定し、ヒト大腸がん細胞を対象にがん治療に関わる研究を進めた(H22年度分子生物学会発表、論文作成中)。 2)網羅的cDNA全長プロジェクト(東大、菅野研)により報告されたATF3新規P1 promoterの機能解析を行い、ヒト前立腺がんLNCaPやポジキン細胞などATF3高発現がん細胞での利用と、そのPromoterクロマチン構造の異なる制御を見出した。さらに、P1 promoterよりおよそ40kB下流にある既知のP2 promoterとのストレス応答における異なった制御を見出し報告した(Nucleic Acid Res 2009)。ATF3の遺伝子改変マウスを用いた個体レベルの解析のため、組織特異的KOが可能であるATF3 floxed mouseを作成し、次いでEII-Creマウスとの交配によりGermline ATF3 KOマウスを作成した。さらに、P53-ATF3 l00p制御の解析を目的に、p53ノックアウトマウスとの交配を開始し53/atf3ダブルKO作成に着手した。
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Research Products
(4 results)