2010 Fiscal Year Annual Research Report
AGEs特異抗体を用いた糖代謝異常の早期検出とその治療に関する研究
Project/Area Number |
21590340
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
永井 竜児 日本女子大学, 家政学部, 講師 (20315295)
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Keywords | AGEs / メイラード反応 / 糖化 / CML / コラーゲン / 老化 |
Research Abstract |
2SCに対するポリクローナル及びモノクローナル抗体の作製:今年度の予定通り、S-(2-succinyl)cysteine(2SC)を合成後、グルタルアルデヒドで2SCをウシ血清アルブミンにコンジュゲートすることによって2SCに対するモノクローナル抗体3株およびウサギポリクローナル抗体が得られた。両者とも2SC化蛋白が高感度に検出できることをELISAおよびウェスタンブロット法で確認された。しかし、3T3-L1細胞を脂肪細胞に分化した後、脂肪細胞内2SC化蛋白の検出をウェスタンブロット法で試みたが検出されなかった。脂肪細胞を培養時、2SC生成の基質となるフマル酸を入れて培養すると(陽性コントロール)、ウェスタンブロット法で2SC蛋白が検出されたことから、今回得られた抗体は2SCを明らかに検出しているが、感度的に低いことが示された。 多検体測定系の確立: ヒト血中におけるメイラード反応後期生成物(AGEs)の高感度測定系を確立する過程で、血中にAGE構造の一つであるN^ε-(carboxyethyl)lysine(CEL)に対する自己抗体が存在し、抗体を用いた血中CEL測定を妨害している可能性が示された。さらに、CEL化蛋白が血中よりクリアランスされる際に重要であることが確認された。また、N^ε-(carboxymethyl)lysine(CML)の多検体測定が可能となり、CMLの生成を抑制あるいは促進する化合物の探索も可能となった。ELISA法を用いてCarboxyethylarginine(CEA)の多検体測定が可能となった。CEAは透析患者血中で高値を示すことが確認された。現在、測定のキット化を目指し安定性の確認を行っている。さらに、N^ε-(carboxymethyl)arginine(CMA)がAGEs化コラーゲンに検出され、競合法でCMAコラーゲンの定量法を検討した。
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Research Products
(13 results)