2009 Fiscal Year Annual Research Report
甲状腺高悪性度腫瘍(低分化癌・未分化癌)の遺伝子異常プロフィールの多角的解析研究
Project/Area Number |
21590367
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
加藤 良平 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30152755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 哲夫 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 講師 (30334858)
中澤 匡男 山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (10345704)
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Keywords | 甲状腺癌 / 未分化癌 / 低分化癌 / RET遺伝子再構成 / BRAF遺伝子突然変異 |
Research Abstract |
本研究では、甲状腺癌において種々の遺伝子の異常を多角的に解析して、腫瘍の遺伝子異常のプロフィールを作成する。その結果を踏まえて、遺伝子異常と腫瘍のプログレッション、生物学的特性、予後などとの関連を検討する。もって、現在有効な治療法が無い高悪性度甲状腺癌(低分化癌、未分化癌)の分子標的治療や遺伝子診断法の確立を目指す。 上記研究目的を達成するために、現在 1研究材料の収集:現在まで高分化癌(乳頭癌、濾胞癌)、低分化癌、未分化癌症例をそれぞれ10例以上収集し、また高分化癌と未分化癌の合併例を7例集めることができた。 2ホルマリン固定パラフィン切片から、マイクロダイゼクション法により腫瘍組織のみを採取して、型のとおり核酸を抽出した。 3RET遺伝子再構成、p53遺伝子突然変異、BRAF遺伝子突然変異の3項目につき、PCR-Direct Sequence法で検討している。 4P53蛋白、RET蛋白については免疫組織化学的検討も加えている。必要に応じてWestern Blotting法も検討している。 これからさらに症例数を増やして検討するが、上記3項目(RET遺伝子再構成、p53遺伝子突然変異、BRAF遺伝子突然変異)に加えて、ras遺伝子突然変異、PPARγ/PAX8遺伝子再構成などについても検討していく。また、RET遺伝子再構成やPPARγ/PAX8遺伝子再構成などはmFISH法によりその異常を併せて検討することとする。高分化癌と未分化癌の合併症例では、それぞれの癌組織について上記の検討を行い、甲状腺癌のプログレッションの発生メカニズムの解明を目指すこととする。
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Research Products
(4 results)