2010 Fiscal Year Annual Research Report
多発性骨髄腫微小環境でのNotch system異常の検討
Project/Area Number |
21590371
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
竹内 保 高知大学, 教育研究部・医療学系, 准教授 (50226990)
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Keywords | 多発性骨髄腫 / 癌間質 / ユビキチン / Notch / Notch ligand |
Research Abstract |
多発性骨髄腫増殖メカニズムを骨髄微小環境で形成される間質細胞との相互作用の視点より検討することを目指した。特にmyeloma niche(骨髄間質細胞と骨髄腫細胞によって形成される骨髄微小環境)でのNotchシグナル活性化機構を検討した。 具体的には骨髄間質細胞株(ST-2)、骨髄初代培養ストローマ細胞(Cambrex社)と各種骨髄腫細胞株、非腫瘍性形質細胞との共培養で間質細胞のIL-6産生およびHes-1(ligand-dependent Notch activationのdown-stream effector)発現の変化をリガンド依存性Notchシステムに関係する分子群を人工的に発現させ検討した。 生理的な骨髄微小環境と異なり、リガンド依存性Notchシステムに必須なリガンド細胞内領域をモノユビキチン化する連結酵素、mind bomb-2(skeletrophin)を骨髄腫細胞に強制的的に持続発現させた場合、恒常的にリガンドのendocytosisが引き起こされ、これにより結合しているNotch受容体の構造が変化しNotch systemが異常に活性化されることを見出した。 Notch受容体、Notchリガンドはいずれも数種類存在するが、これらに知見によりmind bomb-2の連結酵素活性阻害によるリガンド細胞領域部位のモノユビキチン化抑制により骨髄腫増殖微小環境の破壊、ひいては多発性骨髄腫増殖抑制が可能であることが示唆された。 さらにmind bomb-2関連膜蛋白質TMEM207,ClqTNF6についても検討した。
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