2009 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌の遺伝子変異多様性とクロナリティー解析:癌細胞系譜の解明と再発治療の適正化
Project/Area Number |
21590387
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
梅村 しのぶ Tokai University, 医学部, 准教授 (20276794)
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Keywords | 乳癌 / クロナリティ / androgen receptor遺伝子多型 / 原発巣 / 再発巣 |
Research Abstract |
【目的】 乳癌治療の個別化、とくに再発治療の個別的適正化をはかることを最終的な研究目標とし、癌細胞の遺伝子変異の多様性(heterogenity)とクロナリティー(clonality)との関係を明らかにし、さらに原発巣と再発腫瘍におけるこれらの変化を明らかにすることを目的として本研究をおこなった。 【本年度の検討内容および研究成果】 1.1991年から2004年までに東海大学医学部付属病院において乳房温存療法をおこなった558例のうち、後に発生した同側乳房内腫瘍8例(近傍7例、異領域1例)および対側乳房内腫瘍11例と原発巣とのクロナリティの異同を明らかにする目的で、androgen receptor遺伝子多型解析を行った。 2.正常リンパ節を用いたandrogen receptor遺伝子多型解析により、16/19例で多型が確認され、多型解析によるモノクロナリティ解析が可能であることがわかった。 3.同側近傍内腫瘍1/7例、同側異領域1/1例、対側乳房内腫瘍6/11例で、原発巣、再発腫瘍間でのクロナリティが異なることが証明された。残りの症例については、クロナリティが同じあるいは異なる確率は約50%であり、さらに詳細な検討が必要であることが明らかになった。
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Research Products
(4 results)