2009 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム不安定化を指標とした抗癌剤耐性評価法の開発と応用
Project/Area Number |
21590402
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
幅野 渉 Iwate Medical University, 薬学部, 准教授 (50332979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小沢 正吾 岩手医科大学, 薬学部, 教授 (20185581)
蒲生 俊恵 岩手医科大学, 薬学部, 助手 (00464701)
菅井 有 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20187628)
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Keywords | 癌 / ゲノム不安定化 / 薬剤感受性 / エピジェネティクス |
Research Abstract |
6種の大腸癌培養細胞を対象とし、DNAメチル化により発現が制御される薬物代謝酵素遺伝子の探索を試みた。特に、1)腸管における薬物代謝動態で重要な役割を果たす、2)抗癌剤パクリタキセルなどの代謝や様々な抗癌剤の排出に関わる、などの理由から、CYP3A4およびMDR1遺伝子の発現制御に着目した。CYP3A4遺伝子については、発現量の高い細胞群(LS180、LoVo)および低い細胞群(HT29、Caco-2、HCT116、SW48)に分類され、このうち低発現細胞では、脱メチル化剤5-aza-2'-deoxycytidine処理により、発現量の上昇(回復)が認められた。以上の結果は、腸管細胞において、CYP3A4がDNAメチル化などのエピジェネティックな機構により発現・機能が制御されることを強く示唆した。 (日本薬物動態学会第24回年会(京都)にて発表) 本年度はCYP3A4の発現制御に関与するDNAメチル化の標的遺伝子を探索・同定し、抗癌剤の代謝変動の要因解明の検討を行う。
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