2009 Fiscal Year Annual Research Report
潰瘍性大腸炎特異的新規遺伝子CITED2の腸炎発症・発癌機序に果たす役割
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21590405
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
吉田 功 Kitasato University, 医学部, 講師 (90316943)
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / CITED2 / 炎症 |
Research Abstract |
我々はこれまでに潰瘍性大腸炎(UC)の炎症発症機序を解明するため、UC炎症に関連することを報告したFusobacterium vairumが産生する酪酸をUC関連癌細胞株に投与し、cDNAマイクロアレイによる網羅的解析により、特異的発現上昇を示すCITED2を同定した。UC炎症発症におけるCITED2の役割を解明するのが本研究課題の目的である。本研究により、腸内細菌叢変化による局所の高濃度酪酸が腸上皮に対してCITED2を介したアポトーシスを誘導し、びらん・潰瘍をきたすと病態機序を明らかにすると共に、酪酸-CITED2による炎症誘導系の特異的阻害系を見出すことにより、UCへの創薬シーズに寄与すると共に、長期罹患UCからの発癌リスクも低下させることが期待できる。 CITED2の同定・検証過程から、腸上皮に対するアポトーシス誘導と上皮性炎症サイトカイン誘導という炎症誘導に対する二相性の役割を果たしていると考えられるCITED2について、本年度は、酪酸によるCITED2発現誘導機序解析を行った。(1) 転写レベルの発現誘導について、CITED2プロモータ領域を用いたレポーターアッセイを行う予定で、現在CITED2プロモータ領域のクローニングとレポータープラスミドの作成中。(2) UCCA細胞株によるin vitroプロテアーゼ阻害剤MG132によるCITED2蛋白質量の変化はwestern blotにより解析を行っている。(3) CITED2のp53アセチル化活性の検証について、CITED2とCBP/p300の結合が免疫沈降法により確認された。面計傾向とcBP/p300RNAiによる検証を施行中。(4) 酪酸刺激によるUCCA細胞株の炎症性サイトカイン(IL-6, IL-8, TNFa発現はmRNAレベルで確認された。 以上、当初計画の初年度の目標をほぼ達成しつつある。
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Research Products
(4 results)