2011 Fiscal Year Annual Research Report
効率の良い骨髄内骨髄移植法の開発と悪性腫瘍の治療や再生医療への応用
Project/Area Number |
21590447
|
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
足立 靖 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10268336)
|
Keywords | 骨髄内骨髄移植 / 骨髄移植 / マグネット・ビーズ / マグネット / マウス / ラット |
Research Abstract |
骨髄内骨髄移植(intra-bone marrow-bone marrow transplantation ; IBM-BMT)法は、ドナー骨髄細胞をレシピエントの骨髄接注入するために効率よく骨髄移植を行うことが可能である。マウスにおいて、ドナー骨髄細胞をマグネットビーズでコートし、レシピエントの骨髄内に投与し、その骨周囲に強力な永久磁石を設置するとドナーの骨髄細胞は、永久磁石を用いない場合と比較してより多くのドナー骨髄細胞がレシピエントの骨髄内に保持され、末梢血中でもより多くのドナー骨髄由来細胞が確認可能であった。ヒトへの応用を考えると、より大型の動物での評価が必要となる。よって、マウスよりも大型のラットを用いての評価を行った。まずレシピエントのF344ラットの脛骨内に膝関節からシリンジ付き26ゲージの注射針を注入し、シリンジ内部を陰圧とし、レシピエントの骨髄細胞を可能な限り除去し、次いで、PKH67で蛍光ラベルしたF344ラットの骨髄細胞をドナー骨髄細胞としてレシピエントの骨髄内に注入した。投与時に、脛骨周囲に永久磁石をセットする群としない群を作成し、比較検討した。投与後1時間で、ドナー骨髄細胞を投与した骨内部の骨髄細胞を得て、ドナー骨髄細胞の割合を、フローサイトメーターを用いて解析した。マグネットを用いた方が若干ドナー骨髄細胞の保持は良好かとも思われたが、有意な差は認められなかった。よって、大型動物にこの方法を用いるには、かなり強力な磁力の磁石を用いるか、ドナー骨髄細胞の近傍に磁石をセットする必要があると考えられた。
|
Research Products
(12 results)