2010 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカイン信号異常による自己免疫性関節炎と全身免疫異常の時間的・空間的病態
Project/Area Number |
21590448
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
石原 克彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (10263245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 英哉 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (40291538)
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Keywords | 関節リウマチ / マウスモデル / サイトカイン |
Research Abstract |
gp130F759の関節炎の最初期病変期を探索した。 1) フローサイトメーター解析:5ヶ月齢のgp130F759の脾臓、肘、腸間膜リンパ節における免疫担当細胞の頻度を7種の蛍光標識抗体を用いた多重染色により野生型対照群と比較したところ、細胞分画の割合に差は認められなかった。T細胞の活性化状態をCD62L・CD44の発現を指標に解析したところ、細胞の割合に差は認められなかったものの、ナイーブT細胞中のCD62Lの発現量がgp130F759において低下していた。gp130F759Tリンパ球の動態変化が示唆される。さらに細胞内サイトカイン染色法によりTh17細胞の頻度を解析したが、gp130F759の各種リンパ臓器において増加は認められなかった。 2) 関節炎初期病変の時間的空間的な絞り込み:関節における遺伝子発現の定量解析により、対照C57BL/6と比較してIL-17遺伝子の発現が増強しているgp130F759を5ヶ月齢の3匹中1匹に認めた。その個体の関節では、Th17の誘導に関与するTGF-βとIL-6の遺伝子発現増強も認められた。臨床的関節炎発症前にTh17が関節局所で発生する可能性が示唆された。 3) 関節病変の組織学的解析:川本テープ法による関節の非脱灰凍結切片では、良質の切片作成は困難であった。 4) 関節初期病変に関与する細胞のex vivo解析:初期病変を発生している月齢の滑膜組織のコラゲナーゼ処理では、培養可能な滑膜細胞を得ることが困難であった。 5) 骨髄キメラマウス作成のために特製のX線照射用マウス収納容器を用いて致死量X線量の検討を行なった。
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Research Products
(7 results)