• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2011 Fiscal Year Annual Research Report

ヒト制御性T細胞の生物学的機能と特性:新たな分子経路の発見とその作用機序の解明

Research Project

Project/Area Number 21590451
Research Institution独立行政法人国立がん研究センター

Principal Investigator

平岡 伸介  独立行政法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (40276217)

Keywords制御性T細胞 / リンパ球抑制活性 / 転写因子FOXP3
Research Abstract

CD4^+CD25^+制御性T細胞(Treg)は免疫反応を負に調整し、免疫系のホメオスターシスの維持に重要である。われわれは、ヒトTregの生物学の解明に取り組み、特に、他のリンパ球に対する抑制活性の分子機序を明らかにすることを目的として、その抑制活性の発現に必要なFox P3以外の新たな転写因子の同定を試みた。ナイーブCD4^+可細胞にTGF-β存在下でT細胞レセプター刺激を加えて誘導したTregにおいて、コントロールに比して有意に発現亢進する遺伝子を、マイクロアレイ・定量的RT-PCR法により選別した。さらにレトロウィルスベクターを用いてナイーブCD4^+T細胞にこれらの遺伝子を導入し、その細胞にリンパ球抑制活性を誘導する遺伝子を検索した。最終的にこれら全ての条件を満たし、Zinc fingerドメインを持つ遺伝子を同定し、TF-HTR(transcription factor-human Treg)と名付けた。TF-HTR遺伝子の発現は、健常人15人のnatural Tregでも見られるが、特にinduced Tregで高発現する傾向にあり、他のCD4^+T細胞サブセットでの発現は殆ど認められなかった。ナイーブCD4^+T細胞に遺伝子導入した細胞のリンパ球増殖抑制活性を見ると、FOXP3遺伝子を導入した際よりもTF-HTR遺伝子導入時の方が強い抑制活性を認めた。TF-HTRに対するモノクローナル抗体を作成し、約200例の膵がんについて免疫組織化学により検討した。膵がん組織に浸潤するTF-HTR^+TregとCD4^+T細胞の比が高いと生命予後が有意に短くなり、多変量解析からこの比は独立した予後因子と考えられた。Treg形質・機能発現におけるTF-HTRの役割ならびに、Tregのリンパ球抑制活性発現に関わるTF-HTRの下流遺伝子について、さらに検討を続けている。

URL: 

Published: 2013-06-26  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi