2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590478
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清水 健 Chiba University, 大学院・医学研究院, 講師 (70312840)
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Keywords | 感染症 / 細菌 / 分泌 / 細菌毒素 / 遺伝子発現 / 腸管出血性大腸菌 |
Research Abstract |
in vivoイメージングとrecombinase-based in vivo expression technology(RIVET)を用いて、膓管出血性大腸菌の感染時の毒素の産生の様子、また毒素の産生を抑える薬物に対する影響などを解析する。 今年度は遺伝子発現をモニターするために以下の菌株の作製をおこなった。 1毒素産生パターンと同様な様式で発光するEHEC株の構築 当初の計画では毒素産生パターンと同様な様式で蛍光タンパク質を発現するEHEC株の構築を行ったが、in vivoイメージングに用いるには検出感度が低いことが明らかになった。そこで、毒素産生パターンと同様な様式で発光するEHEC株の構築を試みたところ、目的の遺伝子の発現に応じて、発光が変化する菌株の作成に成功した。来年度はこの菌株を用いて、まずは培養細胞に接着した時の発現の変化を測定し、その後にin vivoイメージングを行う。 2毒素産生パターンと同様な様式で薬剤耐性変化を示すEHEC株の構築 二種類のrecombinaseとそれが認識する切り出し配列をもちいて、毒素産生パターンと同様な様式で薬剤耐性変化を示すEHEC株の構築を行った。その結果、FLP recombinase-FRT認識配列の系では目的に遺伝子発現が非常に強くないと、切り出しが起こらないことが明らかになった。一方、Cre recombinase-loxP認識配列の系では、恒常的な発現レベルでも切り出しが起こってしまうことが分かった。そこで、現在はSD配列に変異を入れてリボゾームによる翻訳の効率を落とすことによって、遺伝子発現の変化をモニターできる系を構築中であり、近いうちに使用できるような変異株が作成できると思われる。来年度はこの菌株を用いて、感染時の毒素発現の変化を明らかにする予定である。
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