2010 Fiscal Year Annual Research Report
感染経路の予測を行うコンピュータアルゴリズムの研究
Project/Area Number |
21590553
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
藤本 修平 東海大学, 医学部, 教授 (90241869)
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Keywords | 院内感染症 / コンピューター / 感染経路 / 予測 / 感染対策 / 高精度化 |
Research Abstract |
1)研究基盤整備 (1)検証のために必要なアウトブレイク経験施設の検査データを、当初の1施設(約6万検体分)に加え、さらに2施設分それぞれ、19000検体分、48,000検体分のデータを標準フォーマット、コードに変換し検証用データベースに移植した。 (2)検証のために必要なコントロールのデータとなる4病院の全検査データを標準フォーマット、コードを用いリアルタイムで取り込むシステムを稼働させ、(1)と同じデータベースに順次蓄積している。 2)感染源、感染経路(mode of transmission)の予測 (1)別の研究によって計画されていた感染源、感染経路に関する知識データベースの構築に予定より時間がかかることが報告された。菌別感染源の代替として、その施設での分離材料種(検査材料別分離率)が利用できると考え、これによって、感染源を特定し、そこからの感染経路を論理的に予測する方法をとることを考えた。 (2)(1)にあわせたアルゴズムを検討し、実現可能と判断した。 3)感染経路(拡散経路:rout of propagation)の予測 (1)2DCMによる拡散経路予測の自動化を目的として、1)(2)で収集した検証用データの解析を行った。 (2)実際に施設内拡散が存在している場合とそれ以外の場合を見極めるために、電子データと相当する菌株の収集を行い、パルスフィールド電気泳動、ファージORF PCRなどを行い2DCMの結果と突合した。 (3)3)(1)(2)により、院内拡散のリスクとして、 i. 菌の時間的、空間的異常集積 ii. 耐性菌の時間的、空間的異常集積 iii. 耐性菌において特定の感受性パターンの菌の時間的、空間的異常集積と、これに加えて、 iv. 特定の菌が繰り返し分離される患者の存在 があることが明らかになり、拡散経路の予測は、これらについて行えばよいことが分かった。
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Research Products
(4 results)