2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児救急医療におけるシミュレーション教育の効果の検証と遠隔教育への応用
Project/Area Number |
21590558
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
太田 邦雄 金沢大学, 医学系, 准教授 (00303280)
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Keywords | シミュレーション / 小児救急 / 遠隔教育 / 効果検証 |
Research Abstract |
背景:小児蘇生教育は卒前卒後を問わず、その症例数の絶対的不足や倫理的問題から、緊急事態の実地経験を重ねることが困難であり、Off the job trainingが必要である。また今回、金沢大学病院と米国フィラデルフィア小児病院を通信回線で結び、遠隔にいる指導者が高機能シミュレータを制御し、参加者を訓練するというシステムを開発し、実際に運用した。 目的:卒前教育におけるシミュレーション教育の効果を検証すること、会わせて遠隔操作による教育効果の検証と問題点を抽出すること。 方法:医学部学生を対象にシミュレーション教育を行い、直後にアンケート調査を行った。 結果:医学部学生16グループ計100名から回答を得た。満足度は非常に高く、自由記載では継続的学習を望む声が多かった。また8グループはフィラデルフィア小児病院から通信回線と通して遠隔操作し、ビデオを介して教育を行ったが、その満足度は実地での指導セッションと同等であった。 考察および結論:高規格マネキンを用いたシミュレーション教育は医学部卒前教育において参加者の満足度は高かった。また遠隔操作による遠隔教育は、容易にシステムの構築、運用が可能であること、そしてそれは実地の指導と同等の高い満足度が得られたことが初めて実証され、指導者育成にも効果があると考えられた。
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