2011 Fiscal Year Annual Research Report
患者中心のコミュニケーション教育プログラム(PEAC)の開発とその評価
Project/Area Number |
21590559
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 富雄 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (50343207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伴 信太郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (40218673)
佐藤 寿一 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10285223)
西城 卓也 岐阜大学, 医学部・医学教育開発センター, 助教 (90508897)
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Keywords | 共感 / 患者医師関係 / 医療コミュニケーション / 医学教育 |
Research Abstract |
今年度は、患者による医師の共感的態度評価ツールであるConsultation and Relational Empathy (CARE) measure日本語版の、妥当性・信頼性検証試験を実施した。患者中心の医療コミュニケーション実現のためには、旧来行われてきた医療者によるコミュニケーション・スキルトレーニングだけでは不十分で、患者の視点を導入することが不可欠である。CARE measureは英国で開発された10項目からなる評価ツールで、現在香港やドイツでも翻訳版の信頼性や妥当性が検証された上で、活用されている。このため妥当性と信頼性の検証された日本語版CAREmeasureを作成することで、教育プログラムの質を国際的なレベルと比較した上で評価することが可能となる。 今回行った検証試験では、314名の外来受診患者から日本語版CAREmeasureなどに対する回答を収集し解析を行った。その結果、構成概念妥当性検証に必要な、診療への満足度と日本語版CARE measure得点の相関は0.742(p<0.001)と高かった。また各項目への無効回答も0-2.7%と非常に少なかったため、表面妥当性も高いと思われた。また信頼性の一種である内的一貫性についても、0.984と他国での結果同様高い結果が得られた。 今年度はこの試験の他に、医学生など模擬患者から受けるフィードバックをどのように受け止めているかを明らかにする質的研究も行った。2回のフォーカス・グループインタビューを行い合計10名の医学生が参加した。その結果、フィードバックに際しては、学生自身の自己評価を十分確認した上でフィードバックを行う必要があることが判明した。教育プログラム作成の際には、こうした点にも配慮する必要があると思われた。
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Research Products
(1 results)