2009 Fiscal Year Annual Research Report
新医師臨床研修制度における初期臨床研修医の心の問題のスクリーニングとメンタルケア
Project/Area Number |
21590562
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北田 雅 Tohoku University, 大学院・経済学研究科, 特任准教授 (00422949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 俊之 京都大学, 医学研究科, 講師 (50447976)
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Keywords | 初期臨床研修医 / スクリーニング / メンタルケア |
Research Abstract |
2004年度に制定された「新医師臨床研修制度」により、基本診療科を網羅するスーパーローテート方式の研修が必修化された。これにより、初期研修医は2-3ヶ月ごとの診療科巡業の義務を課せられる事となった。学生から社会人への生活の変貌や、医師として未熟な診療知識および診療技術、患者かうの期待と責任感等に加え、志望診療科以外での研修による精神的・身体的負担、更には2~3ヶ月毎に診療科を異動し、それぞれのシステムや人間関係に慣れなければ仕事にならないといった精神的負担等が重なり、研修医の38.7%が少なからずうつ傾向に陥る事が知られている。本研究では初期研修医のうち、うつ関連症状を呈し欠勤に至る人物の傾向を分析し、今後の発見・早期対応に役立つ情報を与える事、そして「心の問題」を生じるリスクが高いと考えられる研修医を入職時の性格分析や心身状態分析により予めスクリーニングし、更に入職後の問題行動の発生や抑うつ状態変化との相関性を分析し、効果の高い入職時スクリーニング手法を構築する。平成21年度は、平成16年度から平成平成19年度までの既に初期臨床研修を修了した医師を対象とした「初期臨床研修におけるストレス現状把握調査」アンケートを作成した。個人情報の観点から、京都大学医学部附属病院倫理委員会に申請し、22年1月に承認を得た。また、京都大学医学部卒業生が研修制度が変更される前後でどのような進路変遷を辿っているかについて、京都大学病院及び大学関連病院への影響を分析した。その結果、新制度後は大学病院での研修が大幅に減少し、逆に関連協力病院での研修が増加していた。大学病院を選択しなくなった理由について、ストレス要因との関連性を本年度以降調査分析する。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
管佐和子、相澤直樹、播磨俊子、北田雅、住田竹男
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Journal Title
職場のメンタルヘルス相談室 心のケアをささえる実践的Q&A(株式会社 新曜社)
Pages: 2-154, 197
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