2009 Fiscal Year Annual Research Report
病院情報システムのデータ活用方法の確立とメディカルデータマイニングの創成
Project/Area Number |
21590566
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
奥原 義保 Kochi University, 教育研究部・医療学系, 教授 (40233473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠山 豊 高知大学, 教育研究部・医療学系, 准教授 (00376956)
渡部 輝明 高知大学, 教育研究部・医療学系, 講師 (90325415)
中島 典昭 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (00335928)
片岡 浩巳 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (80398049)
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Keywords | 医療情報システム / データサイエンス / データマイニング / 病態推移予測 / 予防医学 |
Research Abstract |
病態推移予測 肝硬変患者におけるChEデータを対象として、検査データ時系列予測の研究をおこなった。解析用データウェアハウスに記録されているデータは、定期的な検査データではないため、Artificial Neural Networkによるモデル化を行い、一定間隔の検査データを生成し、欠損値を補間することで解決した。モデル化データの変動量に注目して比較を行った。肝硬変患者においてChE値が低下している期間の変化量パターンの分類を行い、そのパターン及び各患者におけるChE値に基づき、低下量を予測するアルゴリズムを構築した。実際の検査データ及び予測データとの誤差が18.4であることを確認し、構築したアルゴリズムの有効性を確認した。 画像情報を用いた病態分類 病院情報システム上に蓄積されているメタデータが付与されていないDICOM形式の超音波検査画像を撮影部位毎に分類を行うアルゴリズムを構築した。医療画像のフォーマットであるDICOMは仕様の更新が行われ、撮影部位などのメタデータを付与することが可能になっているが、古い仕様の画像には患者IDのみデータしか付与されていない。これらの画像にはオペレータが指示したマーカーが画像に描写されている。本アルゴリズムは、このマーカーを自動抽出することで分類を行う。実際に蓄積された60万枚の画像に対し分類を行い、提案アルゴリズムの有効性を確認した。 クラスタリング技術の診療情報への適用とその可能性 本研究では、クラスタリング技術の一種であるSOM(Self-Organizing Maps)などの方法を利用して、検査依頼のパターン解析や、白血球粒度パターンの症例検索のための類似画像の高速検索システムに応用し、この分野の知識発見の補助ツールとして開発した。これによりクラスタリング技術の適用は、診断支援や医学知識の発見の補助に極めて有用であることを示した。
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