2009 Fiscal Year Annual Research Report
内因性AGEが引き起こす組織リモデリング病態の発症機序解明と根絶的治療法開発
Project/Area Number |
21590604
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
森 秀治 Shujitsu University, 薬学部, 教授 (50220009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五味田 裕 就実大学, 薬学部, 教授 (00088709)
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Keywords | 組織リモデリング / 分子標的薬 |
Research Abstract |
脳梗塞や糖尿病などの「組織リモデリング」を主徴とする疾病は,我が国での死因の上位を占め,重度後遺症に伴う医療負担も甚大であるにも係わらず有効な治療法は未だ確立していない。我々は,組織リモデリング病巣局所に出現し,過剰な免疫亢進作用によって病態の増悪化を招く因子を見出した。加えて,本因子(内因性AGE)に対する抗体投与が,疾患動物モデル(脳梗塞モデル等)において著効性を示す事も明らかにし,内因性AGEシグナルの遮断が組織リモデリング病態の治療・予防に直結している事を発見した。この様な背景の下,内因性AGEをリガンドに用いたプロテインアレイを行ったところ,内因性AGEと高親和性を持つ数種の生体内微量因子を同定することができ,これらが炎症病巣局所で内因性AGEと共にクラスターとなって細胞外インフラマソームを形成することが示唆された。また,内因性AGE受容体に対する特異抗体も作製し,内因性AGEの病態生理学的意義付けや組織リモデリング病態を制御する上で重要なツールを確立した。
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