2010 Fiscal Year Annual Research Report
新しい測定原理に基づく血小板凝集能検査の自動化法ならびに全血法の開発
Project/Area Number |
21590618
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
佐藤 金夫 山梨大学, 医学部, 助手 (20242662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 由基男 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30134539)
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Keywords | 血小板凝集能検査 / 自動化法 / マイクロプレート |
Research Abstract |
【研究の目的】現在、国内で販売されている血小板凝集能測定装置は用手法であり、1度に1~2名の検体しか測定できず、さらにサンプルの前処理から終了まで1名の技師を拘束することになり測定効率が著しく悪い.そこで、多検体処理ができ、かつ低コストで測定できる新しい機構の血小板凝集能測定装置の開発を目指した.反応槽は96穴マイクロプレートとし、マイクロプレートミキサーの振盪力によりウェル内の血小板浮遊液を撹拌して血小板凝集反応を維持させる機構を基本設計として装置を作成した. 【測光系の構築】回転運動による遠心力で血小板浮遊液が外側に押しやられて光が通過する中心部分の液厚が減少することで対照溶液との吸光度差が逆転することがあり、昨年度までに設定した測定条件では安定したデータを得ることが困難であると判断した.そこで、液厚の変化を取り除くため、血小板浮遊液にオイルを重層して液厚を均一とする方法を試みたところ、最大振回転数においても液厚の変化を起こすことなく測定が可能となった. 【凝集反応の評価】0.5,1,2,4μMのADPで血小板凝集反応を惹起したところ、従来法と類似した凝集パターンを得ることができた.新しい測定装置により血小板凝集能が評価できると考えられた.次年度はコラーゲン、エピネフリンなど異なる活性化物質を使用して従来法との比較検討を行う. 【自動化に向けた取り組み】測光系の構築に予定していた以上の時間が掛かったため、今年度は自動化システムの構築を進めることが出来なった.次年度の課題とする.
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