2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリコバクター・ピロリ菌の細胞死(プログラム死)と持続感染・宿主免疫応答
Project/Area Number |
21590631
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
竹内 啓晃 Kochi University, 教育研究部・医療学系, 講師 (90346560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 哲朗 高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (50171145)
公文 義雄 高知大学, 教育研究部・医療学系, 准教授 (40215033)
森本 徳仁 高知大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師 (60398055)
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Keywords | ヘリコバクター・ピロリ / 細胞分裂 / CdrA / FtsZ / 作製抗体(FtsZ,CdrA) |
Research Abstract |
これまでの結果からヘリコバクター・ピロリ菌の増殖・細胞分裂には申請者らが見出したcdrA遺伝子の関与が示唆され、またその現象(形質出現)には細胞分裂に重要なFtsZとの関連性も考えられた。そこで、今年はピロリ菌(26695株とHPK5株)からftsZとcdrAをクローニング後、Hisとの融合蛋白を作製して、ウサギにアジュバントと共に免疫後、FtsZとCdrAの抗体作製を試みた。皮下免疫約3ヶ月後に全採血しIgGを精製後、ウエスタンブロット(WB)にて反応性を検証した。その結果、抗FtsZ抗体、抗CdrA抗体共に特異的に目的蛋白の検出が可能であった。しかし、ピロリ菌株を使用したWBでは抗CdrA抗体の反応性は抗FtsZ抗体の反応性に劣った。その理由は単にCdrA蛋白発現量あるいはcdrA diversityに依存するものか作製抗体自体の問題なのかは不明であり、mRNA解析を実施して作製した抗CdrA抗体の評価と検証を行う。 また、増殖・細胞分裂を解析するため、FtsZの菌体内の裏打ち蛋白として重要な機能を有するMinE蛋白との関連性を解析するため、HPK5株のminE破壊株を作製した。HPK5ΔminE株は正常分裂が損なわれフィラメント状の形態を呈した。今後はこの破壊株を用いてFtsZやCdrAの発現および細胞内局在を解析し、さらに、minEとminDのdouble破壊株も作製し細菌アポトーシスについて詳細に解析する。
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