2009 Fiscal Year Annual Research Report
社会経済的要因による健康格差および医療格差に関する基礎的研究
Project/Area Number |
21590656
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
福田 吉治 Yamaguchi University, 医学部, 教授 (60252029)
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Keywords | 健康格差 / 社会疫学 / 医療格差 / 健康の社会的決定要因 |
Research Abstract |
1. 地域単位(マクロレベル)での分析 山口県の医師不足と医療格差について、県内の病院の病院長および診療科長、医学生等を対象に質問紙調査ならびにインタビュー調査を行い、医療圏別・診療科別必要医師数を算出し、地域別の医師不足の現状、その背景と今後の改善策について考察した。 また、地理情報システム(GIS)を用いて、山口県における高度救命救急センター、脳卒中および心筋梗塞対応可能な医療機関へのアクセス時間別人口割合等について自治体間・二次医療圏間の比較を行い、山陽地域と山陰地域の医療格差を明らかにした。 2. 個人単位(ミクロレベル)での分析 国内外における個人の社会経済状態・社会経済指数の概念整理について、この10年間の主要国内雑誌(日本公衆衛生学雑誌、日本衛生雑誌、Environmental Health and Preventive Medicine、Journal of Epidemiology)の関連論文を収集し、レビューを始めた。 健康格差をもたらす地域の社会環境要因と個人の社会経済要因の関連の分析として、国民生活基礎調査のマクロデータファイル(個票)を用いた分析を行うため、国民生活基礎調査および国民健康栄養調査の目的外利用のための申請を行い、データを入手した。 また、都市域を対象とした個人および地域の社会的要因と健康水準の関連を分析する目的で、調査票の作成を行い、プレテストを行った。山口県および東京都の二つの自治体住民(30~59歳)から無作為に抽出した各150名を対象に調査を行い、151名から回答があった(回答率50.3%)。データを入力し、データ解析を開始した。
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