2009 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームの遺伝疫学的解析と個の健康増進への応用
Project/Area Number |
21590658
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
竹下 達也 Wakayama Medical University, 医学部, 教授 (20150310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牟礼 佳苗 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90268491)
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Keywords | 肥満 / メタボリックシンドローム / 遺伝疫学 / コーヒー / 生活習慣 / 予防 |
Research Abstract |
ある大企業の男性労働者の中で、生活習慣、遺伝要因、メタボリックシンドローム関連健康指標の調査への参加の同意の得られた731名を対象として、アルコール感受性および肥満に関連する遺伝子型の解析および生理活性物質の測定と解析を行った。生活習慣については、健診時に自記式質問票に記入してもらった。遺伝子型については、血液試料よりDNAを抽出し、PCR法を用いて解析を行った。生理活性物質としては、とくにアディポネクチン値を全員について測定し、生活環境要因や身体的健康度との関連を検討した。これまでの報告と同様に、血清アディポネクチン値は、肥満度、内臓脂肪面積と強い相関がみられ、良い健康指標となるごとが強く示唆された。次にとくにコーヒー摂取と健康指標との関係に注目して解析を行った。コーヒー摂取は、ほとんど飲まない、1-3杯、4杯以上の3群に分けて解析を行った。コーヒー摂取は、肥満度、内臓脂肪面積、皮下脂肪面積、中性脂肪値、γGTP値と量反応関係をもって有意な関連を示した。さらに、コーヒー摂取は血清アディポネクチン値とも関連する傾向がみられた。これらの結果より、コーヒー摂取は、内臓脂肪蓄積に関連する健康障害に対して予防的に働く可能性が強く示唆された。今後は、肥満に関連する遺伝子型とコーヒー摂取との交互作用に関しても解析を行っていくことにより、より詳細にコーヒー摂取と健康指標との関係を明らかにしうることが期待される。
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Research Products
(4 results)