2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト血漿中グランザイム3は炎症反応のマーカーとなるか
Project/Area Number |
21590669
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
稲垣 弘文 日本医科大学, 医学部, 講師 (50213111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 幸代 日本医科大学, 医学部, 助教 (40322515)
川田 智之 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00224791)
大塚 俊昭 日本医科大学, 医学部, 講師 (80339374)
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Keywords | グランザイム3 / 炎症 / 酵素免疫測定法 / 細胞障害性T細胞 / モノクローナル抗体 / バイオマーカー |
Research Abstract |
1.ヒト不活性型グランザイム3前駆体(Progranzyme3)に対するモノクローナル抗体の作製昨年度の結果に基づき、Progranzyme3に対する高感度ELISA法を確立するため、新たにモノクローナル抗体を作製した。既報に従い、活性型Granzyme3を調製したのと同様の方法を用いて、Progranzyme3を大腸菌に発現させ、イオン交換、ゲルろ過、ヒドロキシアパタイトの各カラムクロマトグラフィーを用いて精製した。次に、精製したProgranzyme3をBALB/cマウスに免疫し、既報に従ってモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ株を10株確立した(G3HP01-12)。 2.Progranzyme3に対するサンドウィッチELISAの確立上記で作製した抗Progranzyme3モノクローナル抗体と、以前作製した抗活性型Granzyme3モノクローナル抗体の中からいくつかを選択して組み合わせ、Progranzyme3に対するサンドウィッチELISA系を作製した。それらの一つ、G3H61とG3HP08抗体を用いたELISAは、活性型Granzyme3にはほとんど反応せず、Progranzyme3に特異的であった。また、検出限界は約20pg/mLであった。これまで、Progranzyme3に対するモノクローナル抗体やサンドウィッチELISAの報告は無く、今後の応用が期待される。 3.ヒト血漿中Progranzyme3の検出 昨年度の活性型Granzyme3に対するELISAと同様にして、8名の健常人より採取した血漿について、上記ELISAを用いて検出を試みた。その結果、健常人血漿中のProgranzyme3は、検出限界に近いレベルであると推測された。しかし、ELISAを妨害する物質が血漿中に含まれている可能性が考えられ、平成23年度は、まずこの点から研究を進めたいと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Expression of granzyme 3 protein in human peripheral blood lymphocytes analyzed by flow cytometry.2010
Author(s)
Inagaki, H., Hirata, Y., Shimizu, T., Kobayashi, M., Li, Q., Kawada, T.
Organizer
14th International Congress of Immunology
Place of Presentation
Kobe (Kobe International Exhibition Hall))
Year and Date
2010-08-23
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