2009 Fiscal Year Annual Research Report
地域在住高齢者の抑うつ危険因子とグループワークによる介入効果の縦断的検討
Project/Area Number |
21590689
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
和田 泰三 Kyoto University, 東南アジア研究所, 研究員 (90378646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松林 公蔵 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70190494)
奥宮 清人 総合地球環境学研究所, 准教授 (20253346)
西永 正典 高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (50265245)
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Keywords | 抑うつ / 地域在住高齢者 / 頻度 / 運動療法 / 総合機能評価 / GDS-15 / 日常生活動作 |
Research Abstract |
【目的】大うつ病は先進国、発展途上国を問わず、2020年までには障害調整生存年(Disability-adjusted life years)に影響する第2位の疾患として重要視されており(Murray CJ. Lancet. 1997)、高齢者の包括的診療に際しても重要な疾患である。地域在住高齢者を対象としてその抑うつ頻度と危険因子を明らかにすることを初年度の第一の目的とし、抑うつと運動習慣との関連を明らかにする。 【方法】京都市のケア付き高齢者向けマンション居住高齢者のうち、総合機能評価質問票のなかでGeriatric Depression Scale -15 (GDS-15)の有効回答を得た173名(平均年齢81.3歳 男48名 女125名)を対象とし、抑うつ頻度と運動習慣、日常生活動作、老研式活動能力指標との関連を検討した。また、入居者を対象とした運動教室を毎週1回継続し、教室に通うことのできない虚弱高齢者を対象に訪問による運動指導をおこなうと同時に、参加者全員に教室開催時以外の運動を積極的にするようにすすめた。 【結果】対象者のGDS-15の平均値は4.2±3.6で、10点以上の抑うつ状態をしめすものは11%であった。週3回以上運動習慣のあるもの101名は、週2回以下または全く運動習慣のないもの73名と比べて有意にGDS-15スコアが低い結果であった。(運動群3.0vs非運動群5.9)また、抑うつは日常生活動作や老研式活動能力指標の低下と有意に関連することが明らかとなった。 【結論】運動習慣のある高齢者は抑うつスコアが有意にひくいことがあきらかとなった。
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Research Products
(8 results)