2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域在住高齢者の抑うつ危険因子とグループワークによる介入効果の縦断的検討
Project/Area Number |
21590689
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
和田 泰三 京都大学, 東南アジア研究所, 研究員 (90378646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松林 公蔵 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70190494)
奥宮 清人 京都大学, 総合地球環境研究所, 准教授 (20253346)
西永 正典 東京大学, 高齢社会総合研究機構, 准教授 (50265245)
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Keywords | 抑うつ / GDS / ケア付きマンション / 生存分析 / 老研式活動能力指 / 主観的QOL / 生命予後 / Cox比例ハザード |
Research Abstract |
【目的】ケア付きマンション居住高齢者を対象とした過去8年間の抑うつ縦断研究のデータベースを再構築し、抑うつが生命予後と関連するか否かをあきらかにすることを目的とした。 【方法】ケア付きマンション「ライフ・イン京都」に居住する65才以上の高齢者254名(男64、女190、平均年齢79.5±6.5)を対象とし、ベースラインの2001年にGeriatric Depression Scale-15(GDS)により抑うつを評価すると同時に、基本的ADL老研式活動能力指標、Visual Analogue Scaleによる主観的QOLを評価した。GDSスコア6点以上の抑うつあり群とGDSスコア5点以下の抑うつなし群の2群にわけて8年間のKaplan-Meir分析を行うと同時に、Cox比例ハザードモデルによって、ベースラインでの抑うつ、ADL低下、主観的QOL低下が年齢・性で調整しても生命予後と関連するか否かを検討した。 【結果】8年間に40.6%の入居者が死亡した。抑うつあり群101名(男22女79)は抑うつなし群153名(男42、女111)にくらべて生存時間の有意な低下(Log Rank test P=0.002)を認めたが、この傾向は男性においてフォローアップ期間早期から認められた。また、抑うつは年齢・性調整後のハザード比1.8(95%CI:1.2-2.6)の有意な生命予後予測因子であった。基本的ADL低下、老研式活動能力指標非自立、主観的QOL低下の各因子も生命予後に対して有意な関連を認めた。【結論】都市部ケア付きマンション居住高齢者において、抑うつは生命予後と関連する。
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Research Products
(4 results)