2009 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャル・キャピタルと心的外傷後ストレス障害の回復に関するマルチレベル分析
Project/Area Number |
21590702
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
本田 純久 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90244053)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 亜由美 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (50346938)
今村 芳博 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 客員研究員 (90315242)
|
Keywords | 社会医学 / ストレス / 統計数学 / 社会福祉関係 / 疫学調査 / 国際研究者交流 / スリランカ |
Research Abstract |
本研究の目的は、津波に被災したスリランカ南部のMatara地域において疫学調査を行い、地域のソーシャル・キャピタルが心的外傷後ストレス障害の発症と回復に与える影響について明かにすることである。本年度は下記のことを行った。 1. 現地研究協力者との研究打ち合わせ 2009年10月にスリランカを訪問し、ルフナ大学社会科学部のSarath Amarasinghe教授を中心とする現地の研究グループと調査対象地域、対象者数、調査時期について研究打ち合わせを行った。また調査に用いる質問紙の内容について議論した。 2. 質問紙の開発 心的外傷後ストレス障害の評価にはIES-R(Impact of Event Scale-Revised)を、抑うつ症状の評価にはCES-D(Center for Epidemiologic Studies Depression Scale)を、精神的健康状態の評価にはGHQ(General Health Questionnaire)を用いる。また被災地域でのソーシャル・キャピタルの測定にはSocial Capital Assessment Tool(SOCAT)を使用する。さらに対象者の属性、健康状態、生活習慣、被災状況、被災体験、社会支援の状況についての質問を調査票に加える。現在はシンハラ語への翻訳を行っている。 3. 対象地域の被災状況の調査 対象地域であるスリランカ南部のMatara地域は津波の被害により1,547人が亡くなった。また同地域の主要産業である漁業、観光業も甚大な被害を受け、経済的に苦しい生活を送っている人も多い。Sarath Amarasinghe教授らが行った調査報告書をもとに、対象地域の地区別死亡者数、負傷者数、避難生活者数と人口に占める割合および社会経済状況について分析を行った。
|
Research Products
(2 results)