2009 Fiscal Year Annual Research Report
血清イソフラボン、血清アディポネクチンと子宮体部がん・卵巣がんリスクの検討
Project/Area Number |
21590705
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
坂内 文男 Sapporo Medical University, 医学部, 准教授 (60325868)
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Keywords | コホート研究 / コホート内症例対照研究 / 血清疫学 / 卵巣がん / 子宮体部がん / イソフラボン / アディポネクチン / 大豆製品 |
Research Abstract |
「目的」:平成21年度は、大規模コホート研究Japan Collaborative Cohort Study for Evaluation of Cancer Risk(JACC Study)のベースライン調査(1988-1990年)において収集され、-80℃にて凍結保存されている血清検体を用い、血清イソフラボン類およびアディポネクチンと卵巣がんのリスクとの関連を検討した。「対象と方法」:対象はJACC Studyにおいて2003年までの追跡により、保存血清を有する卵巣がん死亡または罹患が同定された20症例とした。これら症例1例に対し、年齢・施設をマッチして対照1例を選択し、コホート内症例対照研究を実施した。なお、各種測定は経費節約の観点から外部委託で行った。「結果」:平均年齢は症例対照とも57±11歳(平均±標準偏差)であった。ペアt検定による、症例と対照の測定値の比較では差異がみられなかった;ゲニステイン(症例99.3,対照46.1ng/ml,p=0.2)、ダイゼイン(症例52.7,対照20.4ng/ml,p=0.07)、エクオール(症例9.1,対照14.1ng/ml,p=0.4)、グリシテイン(症例3.9,対照1.6ng/ml,p=0.1)、高分子アディポネクチン(症例8.3,対照8.4μg/ml,p=0.9)。また、条件付ロジスティク回帰を用いて、血清イソフラボン類とアディポネクチンを三分位に分け最低群に対する最高群のオッズ比を算出したが(エクオールは二分位)、測定項目に差異はみられなかった;ゲニステイン(オッズ比OR=1.7,p=0.5)、ダイゼイン(OR=2,2,p=0.5)、エクオール(OR=0.6,p=0.4)、グリシテイン(OR=1.7,p=0.5)、高分子アディポネクチン(OR=0.9,p=0.9)。
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