2011 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害児童の両親および学校教職員の精神的ストレス軽減のための介入的アプローチ
Project/Area Number |
21590709
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
吉益 光一 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (40382337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 和久 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50124889)
福元 仁 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (30511555)
竹村 重輝 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70511559)
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Keywords | マインドフルネス / 発達障害 / 心理的介入 |
Research Abstract |
連携研究者の大賀英史氏の緊密な協力の下に、マインドフルネス・ストレス低減法を、より身近な形で日常生活の中で活かせるように修正した方法をセミナー形式で平成23年7~8月にかけて実施したが、出席者が当初の登録者の約1/3と少なかったため、対象者全員に対するセミナーDVDの配付、ホームページの開設、および定期的な復習用電子メールの配信によって対処した。セミナー終了後、平成23年9月~平成24年2月まで、月に一回不安(STAI)、抑うつ(CES-D)、主観的QOL(SF-8)の評価を、各評価尺度を用いて実施した。また平成23年11月に、我が国でマインドフルネス・ストレス低減法を最初に紹介した早稲田大学名誉教授の春木豊氏を招いて、特別講演会を実施した。 平成24年2月末までの主要結果を以下に記す。 1.状態不安(ある時点での不安傾向) 親においてはセミナー期間中より、有意ではないものの低下傾向を示したが、教師においては一定の傾向は見出せなかった。 2.特性不安(不安になりやすい性格的傾向) 親においてはセミナー期間中から若干の低下傾向を示したが、教師においてはそのような傾向は見られなかった。 3.抑うつ 状態不安と同様に有意ではないものの、親においては一定の低下傾向を示したが、教員においては変動はあるものの、一定の傾向性は見出せなかった。 4.主観的健康度(精神) 親、教師ともにほとんど変化は見られなかった。 5.主観的健康度(身体) 親においてはほとんど変化は見られず、教師においても変動はあるものの一定の傾向は見出せなかった。 以上、今回の介入セミナーの効果は極めて限定的なものであった。比較的教師よりも親の方で効果が見られたのは、出席率や返信率の高さなど、本法に対する関心が親の方で高かったためと考えられる。
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