2009 Fiscal Year Annual Research Report
輸入花き類中農薬の測定手法の確立及び室内中農薬の曝露・リスク評価
Project/Area Number |
21590721
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
川田 邦明 Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences, 応用生命科学部, 准教授 (50367413)
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Keywords | 輸入花き / 農薬 / GC / MS / 定量方法 |
Research Abstract |
輸入花き類のうち,輸入量の多い菊、カーネーション、及びバラを選定し,各々の花きについて,輸入国別の輸入量,輸入時期などを把握した。また,これらの花きに使用される主要な農薬(殺虫剤及び殺菌剤)をリストアップし、分析方法開発及び残留状況把握の対象農薬とした。まず,対象農薬類について、花き表面上に残留する農薬類の分析方法を検討した。分析方法の検討には、輸入花き類とともに国産及びを使用し,これらに既知量の対象農薬類を添加したものも検討対象とした。農薬類の抽出方法,抽出条件,精製条件,及び測定条件について種々の検討を行うことにより,分析方法の最適化を行った。その結果,一部の対象農薬については,良好な分析が困難な場合があることがわかったが、多くの農薬については、花きに残留する農薬の分析を可能とすることができた。これにより、従来は分析ができなかった花きに残留する農薬の測定が可能となり、市場に流通する花きについて実態を把握することを可能とした。 この方法を用いて,輸入及び国産の花きに残留する農薬類を分析したところ、輸入されたカーネーション及びバラの一部には,殺虫剤が残留していることがわかった。また、農薬の散布は開花前に実施されていること、国産の花きについても農薬が残留している可能性があることが示唆された。したがって、花きに残留する農薬類の人への健康影響を定量的に評価する必要性があることがわかった。今後、農薬類の花きからの放散特性を明らかにするとともに、曝露・リスク評価を行う予定である。
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Research Products
(2 results)