2011 Fiscal Year Annual Research Report
骨折および骨密度を指標にビタミンDの骨粗鬆症予防効果を検証するコホート研究の完了
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21590722
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
斎藤 トシ子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (40339958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和利 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70207869)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 骨折 / コホート研究 / ビタミンD / 女性 / 予防医学 / 栄養 / カットオフ値 |
Research Abstract |
今年度は、横越コホート研究5年後骨密度追跡調査のデータ入力、データクリーニング、統計解析を行った。横越コホート研究の目的は、閉経後骨量低下をビタミンDで予防できるかどうかを明らかにすることである。また、本研究の意義は、先に完了した村松骨折コホート研究結果のメカニズムを探り、実践的な骨粗鬆症予防介入方法を提案することにある。横越コホート研究追跡調査に参加者は542人であった。ベースライン時の血中25-hydroxyvitamin D濃度の4分位で分けた分析を行うと、ベースライン変数の特徴では、大腿骨頸部骨密度、血中インタクトPTH濃度、METSに群間の有意差が見られた。アウトカムの5年間の変化をベースライン時の血中25-hydroxyvitamin D濃度の4分位で比較すると、大腿骨頸部骨密度の変化は、Q1,-0.045(SD 0.03)、Q2,-0.046(SD 0.03)、Q3,-0.050(SD 0.03)、Q4,-0.055(SD 0.03)g/cm2、腰椎骨密度の変化は、Q1,-0.025(0.06)、Q2,-0.018(0.05)、Q3,-0.021(0.07)、Q4,-0.030(0.06)g/cm2であり、血中25-hydroxyvitamin D濃度が高い群で骨密度低下が抑制されるという有意な結果は得られなかった。骨代謝マーカーである、血中インタクトPTH、オステオカルシン、NTXに群間の有意差は見られなかった。本横越コホート研究結果とすでに報告した村松コホート研究結果の総括を報告書にまとめる。
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