2010 Fiscal Year Annual Research Report
体液中パラコート、グリホシネート、有機リンの固相抽出と一斉分析法の確立
Project/Area Number |
21590745
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
斉藤 剛 東海大学, 医学部, 准教授 (30266465)
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Keywords | ジクワット / パラコート / グルホシネート / グリホサート / 有機リン / モノリススピンカラム / 一斉分析 / GC-MS |
Research Abstract |
本年度は有機リンとグルホシネート(GLUF)、グリボサート(GLYP)を同時に抽出する方法の検討を行った。対象とした有機リン化合物は、フェニトロチオン、マラチオン、フェントエートとした。前年度までに、脂溶性の有機リンはC18シリカゲルカラムで効率良く抽出可能なことを確認したが、GLUF、GLYPは水溶性のためC18では抽出不可能であった。しかし、GLUF、GLYPの構造内のリンを特異的に吸着する素材とC18シリカゲルカラムのミックスモードの固相で抽出すれば、有機リンとGLUF、GLYPを同時に分析することが可能と考えられた。そこで、リンを特異的に吸着するチタニアとC18のミックスモード(TiO-C18)のモノリスを作製した。更に水溶性化合物を吸着する活性炭とC18のミックスモード(C-C18)のモノリスを作製した。各モノリスをスピンカラムに組込んだ。 TiO-C18とC-C18の2種類のスピンカラムを用いて、上記有機リン化合物とGLUF、GLYPの同時抽出の検討を行った。GLUF、GLYPは抽出後にMTBSTFA+1%TBDMCSで誘導体化した。分析はGC-MSで行った。その結果、TiO-C18は試料を酸性でモノリスカラムに吸着させ、アルカリ性としたアセトニトリルによる抽出が効率的であった。C-C18においては、試料を吸着後、洗浄を省略した溶出が最も効率的であった。各抽出方法のバリデーションを行った結果、TiO-C18における回収率は、有機リン化合物で12.7%~49.5%、GLUF、GLYPで1.9%~7.9%であり、再現性も4.0-13.8%であった。C-C18における回収率は有機リン化合物で58.8%~90.8%、GLUF、GLYPで2.4%~6.3%であり、再現性も5.8-13.2%であった。
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Research Products
(4 results)