2010 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌特異的に抗がん剤を送達する新規システムの開発
Project/Area Number |
21590818
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 康史 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80343383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧本 理修 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10336399)
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Keywords | 癌 / 糖鎖 |
Research Abstract |
大腸癌に対する治療法は近年,著しい進歩を遂げたが,依然として難治性癌の一つであり,新規治療法の開発が期待されている.この原因として,効率的な抗がん剤の送達が困難なため有効な血中濃度がえられないことが考えられる 申請者らは,大腸癌細胞において糖鎖Fの要求度が高い事に注目し,Fを結合させたリポゾーム製剤の作製を行い,大腸癌細胞特異的に抗がん剤を送達し,より効果の高く有害事象の少ない細胞標的療法を考案した.このF分子結合リポゾームに各種抗がん剤(Cispltain, gemcitabinなど)を内包化し,in vitroで,大腸がん細胞株に対する殺細胞効果を検討したところ,抗がん剤単独処理よりも著明な殺細胞効果を認めた.更に,大腸癌細胞株の担癌マウスを作製し,in vivoで大腸癌細胞への特異的送達を検討した.蛍光物質をF分子結合リポゾームに内包化したものを作製し,担癌マウスへ経静脈的に投与したところ,非常に高い特異性で蛍光物質の癌細胞への集積を確認した.現在,担癌マウスの癌細胞に対する治療効果を抗がん剤単独,抗がん剤内包化リポゾームならびに抗がん剤内包化F分子結合リポゾームを用いて比較検討中である
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Research Products
(1 results)