2009 Fiscal Year Annual Research Report
C型慢性肝炎の肝内マイクロRNA発現とIFN・リバビリンの治療効果
Project/Area Number |
21590856
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
榎本 大 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 講師 (20423874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河田 則文 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30271191)
田守 昭博 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (30291595)
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Keywords | C型慢性肝炎 / マイクロRNA / インターフェロン / リバビリン |
Research Abstract |
遺伝子型1bのC型慢性肝炎20例を対象に、IFN治療前の肝生検組織において、3D-Gene Human miRNA Oligo chip v10.1(東レ)を用いて、マイクロRNA発現の網羅的解析を行なった。治療効果についてはPEG-IFN-α2b 1.5μg/kg週1回とリバビリン600~1,000mg連日を48週間投与し、治療終了6ヶ月後に血中HCV RNA陰性のものをウイルス学的著効(SVR)と判定した。SVRが得られた患者と得られなかった患者の比較により、治療効果を規定するマイクロRNAの同定を試みた。SVRが得られた症例と得られなかった症例の間で肝内マイクロRNA発現を網羅的に解析した結果、具体的成果としてSVR症例において11種の発現が有意に低下(fold change, 0.69~0.90)し、2種の発現が有意に亢進(fold change, 1.03~1.80)していた。有意に低下したもののうち、miR-660、miR-324-5p、miR-532-5pについては、p<0.01であった。 本研究の意義として、マイクロRNAがPEG-IFN・リバビリン療法の治療効果を予測出来るマーカーとなり得る可能性が考えられる。IFNの効果を予測することは、無効例において副作用を伴う治療を避けるためにも、医療経済的な見地からも重要性が高い。
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Research Products
(4 results)