2009 Fiscal Year Annual Research Report
Brugada症候群の右室流出路伝導異常の検証(リスク階層化への応用)
Project/Area Number |
21590889
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
古嶋 博司 Niigata University, 医歯学総合病院, 助教 (10377161)
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Keywords | Brugada症候群 / 加算平均心電図 / 右室流出路 / 伝導遅延 / 抗不整脈薬 |
Research Abstract |
1) 従来の安静時加算平均心電図による観察:当科を受診または紹介された新たなBrugada症候群患者において、データを蓄積中である。 2) ホルター心電図方式による胸部誘導fQRSdの観察:本補助金にて購入したフクダ電子社製ボルター心電計(FM-180)、およびボルターLP(late potential;遅延電位)用ソフト(HPS-LP)を使用し、Brugada症候群患者のLPの日内変動を観察する。現時点で、20名のBrugada症候群(有症状例:5例、無症状例:15例)について計測が終了し、解析中である。今後も症例数を増やす予定である。 3) 右室流出路における期外刺激時局所伝導遅延の観察:一部のデータがCirculation Journal 8月号(vol.73, No.8, 2009,1408-1415)に掲載された。要約は以下の通りである。 <方法>25例のBrugada症候群(有症候群:11例、無症候群:14例)とコントロール10名の患者群とを比較検討した。比較検討項目として、右室流出路、右室心尖部での早期刺激時の伝導遅延(本件級では刺激からQRS波までの時間の延長度を使用した(mean increase of delay(MID))。MIDはBrugada症候群でコントロール群に比べ、右室流出路、右室心尖部ともに延長していた。しかし、有症候群と無症候群での比較では差はなかった。 MIDと以前からの検討である胸部誘導(V2, V5)での加算平均したfiltered QRS durationとの間には関連性が認められなかった。 4) RfQRSdおよびdiscrete post-QRS potentialの薬剤による修飾:現在計画中である。
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