2009 Fiscal Year Annual Research Report
低出力体外衝撃波を用いた慢性心不全に対する非侵襲性治療法の開発
Project/Area Number |
21590922
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 健太 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50375086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下川 宏明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00235681)
武田 守彦 東北大学, 病院, 助教 (30375084)
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Keywords | 再生医療 / 循環器・高血圧 / 血管新生 / 虚血性心疾患 |
Research Abstract |
私達は、虚血性心不全(ブタ慢性虚血モデルおよび重症狭心症患者)において、低出力の衝撃波を体外から虚血心筋に照射すると、血管新生が効率よく誘導されて心筋虚血が改善することを既に報告している。近年、非虚血性心不全においても、心筋細胞の容積増大による相対的な虚血が心不全発症に関与しているとの報告が相次いでいることから、非虚血性心不全においても、血管新生療法が心不全の改善をもたらすことが期待される。本研究では、上記の背景を基に、非虚血性の慢性心不全モデルを用いて、低出力体外衝撃波治療による心不全改善効果とその分子機序の解明を目的とする。 本年度は、非虚血性慢性心不全モデルとして、Dahl食塩感受性高血圧ラットモデルを用いて検討を行った。Dahl食塩感受性高血圧ラットに高食塩食を摂取させ、身体所見や心エコー検査により心機能が低下した慢性心不全の病態であるてとを確認した上で、無作為に衝撃波治療群と対照群の2群に振り分け、衝撃波治療群では、1日おきに3回、麻酔下に低出力の衝撃波を左心室全体に200発照射した。現在、安定した心不全モデルが確立し、心機能の経過を評価しながら、衝撃波治療を行っている。この心不全モデル動物を用いた検討を、引き続き平成22年度も継続する。 本研究により、低出力体外衝撃波治療が心不全の進行を抑制し、予後を改善することができるか、明らかにすることが期待される。
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Research Products
(2 results)